こんにちは。リリです。
この世界には様々な法則が静かに根付いていますが、その中でも特に私たちの人生に大きな影響を及ぼしているのが「鏡の法則」です。
鏡の法則は、人間関係に直結している法則であり、あらゆる人間関係の問題・悩みはこの鏡の法則による学びを無視している、もしくは気づかないが故に起こっていきます。
ただ、誤解されている部分も多い法則でもあり、「あんな奴が私の鏡だなんて、意地悪な法則だ。」「全てが鏡なんてそんなのデタラメだ。」と、そんな風に感じている人も少なくない印象です。
よって今回は、「鏡の法則」への正しい理解、そしてこの法則の深さを知っていただくべく、その全てについて完全解説していきます。
書籍レベルで余す事なく、記載していきますので、鏡の法則を本気でちゃんと理解したいと思っている方は必見の内容です。
それでは早速いきましょう。
鏡の法則とは
鏡の法則とは、他者との人間関係において、相手が鏡のように自分の持ち合わせた要素を見せてくる。というような非常にシンプルな法則です。
友人・伴侶・家族・職場の上司、テレビで見る相手…など全ての人間関係において当てはまる法則であり、その例外はありません。つまり、私たちは日常的に他者に対して自分の要素を投影して世界を見ており、それが良い方向にも悪い方向にも働いています。
もし、その投影が良い投影であれば、他者を尊敬したり、愛したり、慈しむことができますが、逆に悪い投影となれば、相手を憎んだり、妬んだり、攻撃したりする事となります。
そして多くの場合、私たちは自分自身の悪い投影が、自分の要素であると認めることができずに争いや不調和を生み出しています。
「鏡の法則」の真実
「出会う人は皆、鏡」というのが鏡の法則だと思っている方も多い印象ですが、正確には出会う人全てが鏡、というわけではなく、以下が鏡の法則の実際の特徴だと言えます。
- 相手が自分の鏡になるのは表面ではなく、本質的な部分
- 自分に何らかの反応が起こる相手は自分自身の鏡である要素を持っている
- なぜか引き付けられて離れられないような相手は自身の鏡
①相手が自分の鏡になるのは表面ではなく、本質的な部分
「鏡の法則」の真実として大切なのは、表面の部分ではなく、本質部分が鏡である。という部分です。
例えば、非常におしゃべりな女性がいたとして。その方のパートナーは全く無口だとします。女性は男性に対して「全く話を聞いてくれない」という怒りを抱えていました。
その二人は一見、全く鏡ではないように思えます。ですが、二人は「相手に対して無関心である」という点で綺麗に鏡になっていました。
どういう事かと言えば、その女性は男性が「静かにいたい」というニーズがあるにも関わらず、そこに無関心で話しかけ続けており、男性は、女性が話を聞いてほしいというニーズに対して無関心で、無反応という態度を示していた訳で、そんな無関心さがお互いに鏡になっていたわけです。
そのように、鏡の法則は表面的な部分ではなく、本質的な部分が鏡であることがわかっていきます。
②自分に何らかの反応が起こる相手は自分自身の鏡である要素を持っている
鏡の法則が適応されているのは、出会う人の全てに対して、というわけではなく、自分の感情に何らかの反応が起こる場合、その人はあなたの鏡の役割を果たしています。
人によって、反応ポイントは全く違います。
例えば、人を見下すような態度を取る人に出会った時、非常に強い反応を示す人もいれば、そんなに反応を示さずに調和的な態度を取る人もいます。そうした場合、前者は鏡となっており、後者は鏡となっていません。
自分の癒しが進み、エゴからの解放が起こっていくと、投影の回数も減っていき、どんな人とも平和で調和的な態度で接することが自然に出来るようになっていきます。
逆に世界に対して怒りがあふれていたり、反応する場面であふれている場合、(これは表面的な反応だけではなく、内部で反応が起きる場合も含まれます。)それだけ、世界に対して自分の投影が起こっている証拠です。
③なぜか引き付けられて離れられないような相手は自身の鏡
また、出会ってすぐに磁石のように惹きつけられたり、離れたいのに離れられない相手、というのも、自分のシャドーの鏡であることがインテグラル理論によってわかっています。
以前、離婚した夫婦関係でトラウマを抱えていた男性のお話を聞いた時に、「本当に当時の奥さんはとんでもないやつだった。俺を始終罵ってきて、付き合って1週間で合わないってわかった。」とお話されていたことがありました。
しかし、そのお二人はやがて結婚し、子どもにも恵まれました。子どもは可愛くてしょうがなかったそうですが、それ以外は地獄だったそうです。
当時、若くて投影の知識が全くなかった私は「ではなぜ、結婚したのですか?さっさと別れたらよかったんじゃないですか?」と聞いたことがありました。そしてその時、その方が言った言葉がとても印象的だったのを覚えています。
「理屈ではなんとも言えない。どれだけ離れたくても離れられなかった。因果としか言いようがない。理屈じゃないんだ。」
当時はその意味がよくわかりませんでしたが、私にもそのような関係があったと感じる部分もあったので、なるほど、と妙に腑に落ちた部分もありました。
ですが今ならそうした現象は、まさに鏡の法則による引力だったと明確にわかります。
自分が拒否している自分の闇を持ち合わせた人は、鏡の法則によって、上記のように磁石のように惹きつけられるようになっているからです。まさに、離れたいのに離れられないというような、そんな感覚です。
それは芸能人を批判したり、犯罪者を執拗に批判するような人にも当てはまります。何かに強く惹きつけられ、それを批判したくなったりする場合、その人を負かしたくなる場合、その多くは自分の闇の投影です。
鏡の法則のメカニズム
鏡の法則は自分の持ち合わせた要素を相手に投影することで起こるということをお話させていただきましたが、その具体的な要素は、以下のように挙げることができます。
- 自分で閉じ込めた自分の闇・痛み(無意識レベルまで)
- 抑制された感情エネルギー
それぞれ、一体どういう事なのか、詳しく説明していきます。
自分で閉じ込めた自分の闇・痛み(無意識レベルまで)
多くの人がこの社会システムに適応するために「良い人」「良い子」であるように育てられてきました。つまり、人間として当たり前に持っている闇の要素を認められる事なく、生きてきた人が多いのです。
その結果、私たちは「良い人であると愛される」と思い込むようになり、自分の闇や、痛みによる叫びを心の奥底に疎外し、閉じ込めました。闇が無意識の層のレベルまで、押し込められ、無いものにされたのです。
ですが、私たちがどんなに心の奥底に自分の闇を閉じ込めたとしても、それは残り続けます。そして行き場のなくなった自身の闇が、外の世界に投影されるのです。
しかし、その時私たちはその闇を無意識レベルにまで抑圧しているので、まるで自分の鏡だとは感じることができません。ですが気づいた時に、真の目覚めが始まり、自分のエゴを俯瞰することが可能となります。
人は自身の醜さを直視した時に、真の目覚めが始まります。
ーパラマハンサ・ヨガナンダ
抑制された感情エネルギー
鏡の法則は他者に自分の要素が投影されてこそ、体感する法則であり、そのプロセスは基本的に、抑制されたエネルギーの蓄積によって起こります。
上記の内容と繋がりますが、私たちは「良い人」「良い子」であるように育てられてきた結果、自分の怒りや憎しみといった負の感情を表に出すことをやめていきました。
その結果、あるがままの感情のエネルギーが抑制され、消化されることなく内部に蓄積されていきます。そしてその時、抑制された感情は他者や出来事を通して間接的に体験されるのです。
投影が起こると、抑制されたエネルギーが発散された原因(つまり、怒りが爆発した原因など)は、他者のせいだと考えられます。そして投影の相手となった人は責められ、批判される事となるのです。
例えば、ある学生の女の子が、テストの日程が近く、プレッシャーを感じイラつきを抱えていたとします。先生や友人は絶え間なく競争を煽り、そのこともイラつきを助長させていたとしましょう。
家に帰っても、勉強をしたく無い自分としなければと思っている自分との間で揺れ動き、そんな自分にイラついていました。
そんな時、そんな状況を全く知らない純粋な投影の犠牲者が現れます。その学生の母親です。「勉強はどう?捗ってる?」母親がその子に何気なく問いかけた瞬間、彼女のそれまで抑制された怒りが爆発します。
「うるさいな!!わかってるからほっといてよ!!」と、そんな風に。
その際に、本人自身も、自分の抑制された感情エネルギーが噴出しただけに過ぎないということに気がつきません。そしてその抑制されていた自身の感情エネルギーの責任も他者になすりつけ、放棄するのです。
鏡の法則は無意識レベルの傷も見せてくる
前述した感情エネルギーの抑制は、抑圧のレベルに達すると無意識となります。
抑圧レベルにいくと、感情の自覚がなくなるか感情を回避しているという自覚さえ失われていくのです。
それが、自分が自分に対して密かに嫌悪している部分の鏡となるわけです。
自分の鏡だと到底思えない相手に出会った時は、自分にとって、抑圧レベルで抑えられていた要素の投影だと言えます。だからこそ、鏡と言われてもピンとこないけれども、自分の中に何らかの反応が起こるのです。
実際、この無意識レベルの投影は、日常的に慢性的に起こっています。そして多くの人は自分にはそんな要素はないと信じ込み、その結果、投影を繰り返し続けているのです。
つまり、鏡の法則は、無意識のレベルまで押し込めてしまった自分のあるがままの癒されるのを待っている要素を見せてくれる法則だと言えます。
抑制・抑圧された感情を解き放つためには?
では、抑制・抑圧された感情を解き放つためには、どうしたら良いのでしょうか?
そこが何よりも大切な部分だと思います。
感情を解き放つためには、必ずしもそれを表現しなければならない訳ではありません。
自分のあるがままの感情が出てきた時に、その感情に一切抵抗することなく、その感情が自分の中にあることや、意識的に入ってくることを許せば、浄化が始まります。
あまりにもシンプルで笑っちゃうほどですが、これが本当に大きな浄化の効力を持っています。
抑制・抑圧された感情を浄化するために言葉で表現したり、行動に移したりする必要はありません。解放の際に、自然に涙が出たり、叫んだりしたくなることはあるかもしれませんが、それを誰かに表現する必要はなく、自分1人で行うことができます。
全てをあるがままに受け入れる心と、そのスペースを与えれば、自ずと感情の浄化が起こっていくのです。それが全てです。
鏡の法則と過去生の関係性
鏡の法則を深く理解していくと、その法則は決して今世だけのものではないことがわかってきます。ここまでお伝えしたきた抑制や回避のシステムが、非常に短い人生の間に全て形成されるとは考えがたく、そのいくつかの因果は過去生が関わっていると私は感じています。
もちろん、輪廻転成を信じるか信じないかは個人の選択の問題であり自由ですが、スピリチュアルな自分自身の探求を深めていくと、過去生との繋がりを感じざるを得ません。
私がそれを痛感した出来事は、あるサイコパスな友人との出会いでした。私は3歳の時から18歳の時までのおよそ15年間、サイコパスな友人との関係で苦しんでいたのですが、彼女はまさに、離れたいのに離れがたい引力を感じる相手でした。
ですが、3歳の時にそんな人と出会うというのは、今世の投影というよりも、過去生での投影である可能性が高いように思えます。というのも、3歳という自我が完全に発達していない段階において感情の抑制・回避によるサイコパスとの出会いが起こったとは考え難いからです。
もちろん、サイコパスな人々との関わりが今世に全く関係ないかと言えば、そうではありませんでしたし、許しのワークを行うことで、今回の人生でも沢山の投影が起きていたことに気づきましたが、その縁の因果の根本は、過去生のものであるように感じられました。
しかし、過去生の意識的記憶は全く持たないのが普通なので、私たちがその投影の原因を突き止めることは難しくなってきます。ですが、鏡の法則から解放されるのに原因への理解は必要ではありません。
私が日頃行っているセッションでのセラピーでも、トラウマなどを含めた感情の浄化を行なっていますが、原因ではなく、現在の感情・感覚にフォーカスし、浄化・癒しを促進していきます。
それだけで、十分に過去生から持ち込んだ投影の浄化・癒しが起こるからです。
つまり、大切なのは原因の探求ではなく、今ここでのあるがままの感情エネルギーの浄化です。
鏡の法則と人間関係
鏡の法則は、今までお話してきた通り、人間関係があってこそ成り立つ法則です。
突き詰めて行くと、私たちが抱えている悩みはその殆どが、鏡の法則と密接に関わっていることがわかります。
そしてそれは、私たちが今まで、いかに自分のあるがままを抑制してきたか、そしてどれだけ傷を抱えてきたかを教えてくれるサインとなります。
鏡の法則を実感し、学びが深まっていくと、「出会う全ての人は投影の仮面を被った愛の使者」だということがわかってきます。闇の仮面を被って現れた人でも、私たちが私たちを癒すために現れたということが、はっきりとわかるのです。
ちなみに、人間関係と鏡の法則の詳細は以下の記事で詳しく記載しています。
鏡の法則と恋愛関係
では、人間関係の中でも特に密接な関係を持つ恋愛関係において、鏡の法則はどのように作用していくのでしょうか。
恋愛関係は、鏡の法則が最もストレートかつ、強力に作用する関係だと言っても過言ではありません。
どんな恋愛関係だったかにもよりますが、私たちの心を愛によって開かれ、それが故に傷つきやすくもなります。
ですが、心を開くからこそ、自分の抑制・抑圧されたエネルギーからも解放される機会を与えられます。
その分、投影も時には強烈に起こっていきます。闇の投影が強烈な場合、刑事事件に発展することさえも、あるわけです。
ですが、あなたの持ち合わせた愛の部分が相手に投影されて現れた場合、それは非常に素晴らしい愛の交流となります。まるで自分の身体の一部であるかのように感じられる素晴らしいパートナーシップを築くことができるでしょう。
恋愛関係と鏡の法則に関してのさらなる解説は以下の記事で行なっていますので、興味のある方はぜひ、ご覧ください。
鏡の法則はあなた自身が愛を学ぶためにある
今まで鏡の法則について、様々なお話をさせていただきましたが、総括して言えば、鏡の法則はあなた自身が愛を学ぶためにあります。
その愛とは、あるがままの自分を愛する無条件の愛です。
多くの人は、あるがままの自分の闇を愛してしまったら、自分は悪人になってしまったり堕落してしまうのではと恐れています。ですが、それは大きな誤解です。
闇を癒せるのは無条件の愛のみです。自分を監視して罰したところで、闇は消えません。その証拠は、刑務所の再犯率を見れば、一目瞭然です。
光と闇という二元を越えるためには、非二元的な愛が必要です。それこそが、無条件の愛です。
私たちが子どもの時に受けた洗脳、「良い子でないと愛されない。」を超えて、「あるがままの自分を愛する」ということを理解した時に、私たちはあらゆる投影から解放されることとなるのです。
あなたは、あなたであればいい。
ーマザー・テレサ
終わりに
以上、今回は「鏡の法則」に関して、その全てを1から100まで余すことなく、お伝えさせていただきました。
いかがだったでしょうか。今回の内容は非常に本質的かつ、魂レベルでのお話となりますので、ぜひ理解を深めるためにも、何回か読み返してみてくださいね。その時々で、新たな発見があるかもしれません^^
非常に長くなってしまいましたので、簡潔にまとめます。
- 鏡の法則とは自分の要素が相手に投影されること
- 自分に何らかの反応が起こる相手は自分自身の鏡である要素を持っている
- なぜか引き付けられて離れられないような相手は自身の闇の投影
- 「鏡の法則」の真実として大切なのは、表面の部分ではなく、本質部分が鏡であるということ
- 鏡の法則のメカニズムは以下の2つによって起こる
①自分で閉じ込めた自分の闇・痛み(無意識レベルまで)
②抑制された感情エネルギー - 抑制は、抑圧のレベルに達すると無意識となり闇の投影に関しても、全く自覚がなくなる
- 鏡の法則がピンとこないのに自分に反応が起こる場合、上記の可能性が高い
- 感情を解き放つためには、必ずしもそれを表現しなければならない訳ではない
- 感情に一切抵抗することなく、あるがままの感情が自分の中にあることや、意識的に入ってくることを許せば、浄化が始まる
- 全てをあるがままに受け入れる心と、そのスペースを与えれば、自ずと感情の浄化が起こっていく
- 鏡の法則は過去生まで関連してくる
- 鏡の法則から解放されるのに原因への理解は必要ではない
- 鏡の法則は今ここの感情の抑制・抑圧にフォーカスする事が大切
- 鏡の法則はあなた自身が愛を学ぶためにある
- 愛とは、あるがままの自分を愛する無条件の愛
- 鏡の法則を実感し、学びが深まっていくと、「出会う全ての人は投影の仮面を被った愛の使者」だということがわかっていく
結局、最終的に行き着くのはあるがままのご自分への愛です。
自分への愛は利己的だと考えられることも多いですが、実際はその真逆です。真の愛が自分自身に注がれるならば、その人のエゴは癒され、より全体的な調和を体現していくことでしょう。
自分をあるがままに愛するのみ。と聞くと非常にシンプルかつ簡単に感じる方もいるかもしれませんが、いざ実践すると、その難しさを実感する事となると思います。
よって、そのための方法として自分を愛することに特化したメルマガ講座「愛による人生変革講座」も無料配信していますので、興味のある方はぜひ、読んでみてください。
それでは今日はこの辺で。
愛を込めて。
癒しとは、ありのままの自分を受け入れることです。好きな部分だけでなく、全てを受け入れてあげることです。自分に対する深い思いやりが、癒しにつながります。自分自身を愛することが、幸せへの一番の近道です。
ールイーズ・L・ヘイ
リリ