こんにちは。リリです。
今日は、私たちの人生を大きく左右するインナーチャイルドについて。
子どもの時、あなたはどんな幼少期や青年期を過ごしましたか?
子ども時代、感情、特に怒りや傷ついた感情が抑圧された時、その人は怒りや傷ついた子どもを抱えたまま、身体だけが大人に成長していくこととなります。
インナーチャイルドはいわば、私たちに今まで無視され、傷ついたままの”過去の癒えていない傷を抱え続けている内なる子ども”です。
インナーチャイルドの傷は、0歳〜15歳くらいまでの間に、あらゆる形で形成されていきます。
私たちが、そんなインナーチャイルドの苦しみの声に耳を傾け、庇ってやらない限り、インナーチャイルドは消えることなく活動を続け、自らの痛みを叫び続けます。
その結果、私たちの生活に負の影響を与え続けていく事となるのです。
よって今日は、そんなインナーチャイルドの癒し方、あやし方について、お話していきます。
インナーチャイルドを癒す”具体的プロセス”とは?
インナーチャイルドを癒すための、具体的プロセスは下記の通りです。
- 自分のインナーチャイルドの傷を認識する
- インナーチャイルドの声に耳を傾け対話して、愛を注ぐ
- 癒しの変容が起こっていく
私たちは誰でも皆、多かれ少なかれ、子どもの頃に辛い思いをした時期があります。
多くの人が心に深い傷をおうような、そんな体験をしていることでしょう。
当時、私たちがこの傷から自分を守るためにできることは、じっと耐えることか、避けて見ないようにすることか、忘れる努力をすることでした。
ただ、子どもの時についた心の傷は、そのようにして無視されたところで、癒されることがありません。
傷ついた子どもは愛による癒しを求めているのに、私たちは当時、その方法がわからずに、これ以上、少しでも苦しみたくなくて逃げてきたのです。
よって、それらの傷は、大人になっても癒えることがなく、癇癪、過剰反応、結婚問題、中毒症、人間関係の破綻、苦痛な人間関係などと言った形をとって、私たちの生活に影響を及ぼし続けてきました。
そして大人になった今でも、それらの苦痛を避けるために、1日中テレビを見て思考を麻痺させたり、アルコールやドラッグを使って絶え間なく自分を麻痺させようとしている人が、大勢存在します。
インナーチャイルドの傷というのは目に見えるものではないので、今まで多くの人に無視し続けられてきた傷(存在)でもありました。
ただ、転んで足に擦り傷ができたとしたら、その擦り傷に消毒液をかけたり、絆創膏をつけたりするように、インナーチャイルドの傷というのもまた、まずは傷を認識する必要があります。
インナーチャイルドはなぜ傷つくのか?
では、そもそもなぜ、インナーチャイルドは傷つけられるのでしょうか。
傷ができる主な原因は、性的虐待・身体的虐待・情緒的虐待と、大きく3つに分けられます。
性的虐待
多くの性的虐待の被害を受けた人たちが、その後の人生で、性との向き合い方に苦戦しています。
本当は嫌なのに、簡単に異性に身体を明け渡してしまったり、逆に性的なことを激しく否定するようになったりするのです。
性的虐待のパターンは色々あり、家族の誰かに露出癖や覗き癖などがあったり、子どもが安全にプライベートでいられる場所がない場合でも、傷は生じます。
例えば、親が子どもに対して性的な質問をしたり、自らの性事情を暴露したりなど。
他にもあらゆるパターンがありますが、子どもの時はなかなか、自分が性的に利用されているという事実を理解することが難しく、混乱してしまいます。
ですが、インナーチャイルドの傷は確実に形成されており、私たちは性的に虐待を受けると、自分のことを魅力のない存在、もしくは自分が悪いと思い込んでしまうのです。
身体的虐待
身体的虐待は、子どもの自己肯定感を打ち砕き、精神的な傷にも繋がります。
叩かれたり、殴られたりした子どもは、自分が特別で、素晴らしく、そして唯一無二な存在であるという事実を信じることが全くできません。
大人の前で子どもは、無力で非力な存在です。唯一の養育者である親によって暴力を振るわれている時、子どもに一体、何ができるというのでしょうか
慢性的な身体的虐待を受けた子どもの多くが、大人になった時、自己愛の極端な欠如で、人に利用されたり、自己破滅に向かう選択を、あえて自分で行ってしまうことも珍しくありません。
情緒的虐待
子どもに対する言葉の暴力も同様、立派な虐待です。
自分の子どもに対して「ブス」「間抜け」「あほ」などと呼ぶ両親は、その言葉で子どもを深く傷つけているのです。
このように言葉の暴力を受けた子どももまた、「自分には無条件に価値がある。素晴らしい存在だ。」と感じることが難しくなります。
また、親が完全主義、完璧主義で、自分の価値観を押し付ける場合、子どもは中毒的な深い恥を感じるようになり、自分の素直な気持ちや感情を信じることができない子どもになっていきます。
あなたのやることの全てはいつでも完璧でなく、足りないものだと教わるからです。子どもを自分の価値で縛り付けてコントロールしようとするのです。
そして、そんな親もまた、非常に厳しいしつけの下、育っていることが多いのです。まさに、負の連鎖です。
このように、最近は、モラハラというような言葉もできたように、精神的な目に見えない虐待を受ける子どもたちも、少なくありません。
上記のように、虐待とまではいかなくとも、過度な躾(しつけ)や親の価値観を押し付けるような教育での傷も多いのが現状です。
また、学校で行われる他者との比較やいじめにより、深い傷が生まれることも少なくありません。
学校による精神的傷
学校では集団との比較、というプレッシャーの下、私たちは競争の世界に駆り出されます。
宿題を忘れたら、黒板や廊下の前に立たされ、人前で恥をかかされます。この、集団社会における恥もまた、子ども心に傷を残し、自己肯定感にも影響を及ぼします。
運動ができない子は、体育の時間ごとに恥をかき、勉強ができない子はテストのたびに恥をかくことになるのです。
友人による精神的傷
子どものいじめは残酷です。上記の比較による羞恥心に限らず、あらゆる形のいじめが存在します。
私は3歳の時から、サイコパスな友人に精神的ないじめを受けてきましたが、この傷は本当に深く、20代前半くらいまで、私のトラウマの反復パターンとなっていました。
そんな強烈なインナーチャイルドの怒りをあるがままに受け入れ、癒すまでには、何年もの時間がかかりました。
学校では、泣くことや助けを求めることは恥をかくこととされていることが多く、助けを求めてもまた、恥をかくこととなるので、子どもはますます、逃げ場がなくなります。
このようにして、私たちは、人生を送っていく中で、あらゆる形の傷を負ってきました。
インナーチャイルドを癒す方法
そう断言できるほど、インナーチャイルドを癒すためには、まず何よりも、インナーチャイルドに対して、”絶対に見捨てない、1人にしないという愛”を示すことが大切になってきます。
機能不全な家庭で育った子どもは、なかなか、自分が必要としている愛を、両親から受け取ることができません。
一番、愛を求めて、愛を学ぶ時期に親から傷つけられていることも多いのです。
そしてその親もまた、傷を抱えている場合が多いので、彼らの中にもまた、インナーチャイルドが存在しており、まさに負の連鎖です。それが、先祖代々繰り返されていることも少なくありません。
全ての人のインナーチャイルドが、ひどい怪我を負ったまま、私たちの愛が注がれることを待っています。
傷ついた子は、自分の話を聞いてくれて、愛され大切にされることをずっと求めているからです。
だからこそ、今すぐにでも、インナーチャイルドに愛を注ぐことが大切になってきます。
この実践は早いに越したことはありません。
インナーチャイルドは、今この瞬間も、あなたの愛が注がれることをずっと待っているのです。
また、子どもは自己中心的です。この自己中心さは、決して利己的なものではなく、超自然体な状態です。
というのも、健全な自我を形成していく中で、自分が世界の中心となって、無条件の愛情を受け取ることが、非常に重要だからです。
そんな愛すべきインナーチャイルドの声を、慈悲の心を持って傾聴し、抱きしめてあげてください。
優しく愛情のこもった言葉で、語りかけてあげましょう。
ここで、私が実際に、以前インナーチャイルドにかけた言葉を、例としてご紹介します。
私の可愛い可愛い子。今まで無視して本当にごめんね。
そして、叫び続けてくれてありがとう。
私はこれから先、あなたを決して見捨てないよ。
絶対に一人にしないよ。たとえあなたが怒っても、悲しんでも、
ずっと変わらずに愛してるよ。全てを受け入れているよ。
だから、安心してね。もう心配ないよ。
あなたの全てを愛しているよ。本当にありがとう。愛してる。
ずっと愛の中で、抱きしめているよ。
もしかすると、あまりにもあなたに無視されてきた期間が長い場合、すぐには応答してくれないかもしれません。
それでも愛ある忍耐を持って、話しかけ続けてください。
1日10分でも構いません。1ヶ月も続ければ、大きな変化が見えてくることでしょう。
インナーチャイルドを癒すと起こる奇跡的変化
インナーチャイルドを癒すメリットは計り知れませんが、主にあげられるのが3つの点です。
- 変容が加速する
- 変化の深さ(変容による問題解決の深さ)が深い
- 創造性・エネルギーが生まれやすくなる
それぞれ深掘りして見ていこうと思います。
①変容が加速する
インナーチャイルドが癒されるということは、言い換えれば、魂の快挙です。
インナーチャイルドを癒すということは、この先、自分の子孫、もしくは周囲の人へ引き継いでしまう予定だった自分の苦しみを、断ち切ることになるからです。
何万年と続いてきた人間のカルマの連鎖において、この変容の速度は驚くべきものです。たった数年〜数十年で、負の習慣、負の連鎖が断ち切られるのですから。
実際、インナーチャイルドの癒しを実践し、苦しみを和らげて変容を経験した人たちは、家族や友人との関係もまた、ずっと優しく愛に溢れたものになっていきます。
あなたの傷が癒えていれば、あなたはごく自然に、周りを癒す側になり、その結果、周りも癒されるので、関係そのものが改善されていくようになるのです。
②変化の深さ(変容による問題解決の深さ)が深い
インナーチャイルドは言い換えるならば、私たちのエゴ・自我(アイデンティティ)の一部です。
そんなエゴ・自我の狂気・苦しみが癒されるので、変化の深さは非常に深く、人生そのものの変化へと直結してきます。
実は、傷ついたインナーチャイルドが、その人のエゴの信念体系の中核をなしていることも多いです。
もし、その信念が幼少期のDV体験によって、「私には価値がない。暴力を振るわれて当然の存在だ。」という風に形成されてしまった場合、DV関係に陥るような相手をいつも選んでしまう等、トラウマが反復されることも少なくありません。
そんな自分の信念パターンを破壊できる方法こそが、インナーチャイルドを癒すという方法なのです。
自らの傷を直視することは苦しいかもしれませんが、慈しみの気持ちで直視して、その上で「あなたは愛にふさわしい存在だよ。あるがままで価値がある存在なんだよ。」と伝えてあげるのです。
そうする事によって、傷はやがて愛の中に溶けゆき、DVのパターンは消滅していきます。
これはあくまでも一例ですが、このようにインナーチャイルドの癒しは、人生の負のパターンを根本から改善する威力を持っているのです。
③創造性・エネルギーが生まれやすくなる
悟りを開いた人の多くは、非常に活力に溢れていて、聡明であるにも関わらず、子どものように無邪気です。
彼らにはエゴがなく、インナーチャイルドが完全に消滅、もしくは癒されているので、邪気がなく、非常に軽やかに生きているのです。
たとえ、悟りを開いていなくとも、インナーチャイルドの傷が癒えていればいるほど、エネルギーが不要に漏れ出て行くこともありません。
よって、いつも活力があり、エネルギーが湧きやすくなっていきます。
また、傷が癒えると、そのぶん、浮かび上がってくるインナーチャイルドの叫びもないので、負の感情・雑念というのも減って、その代わりに、インスピレーションに溢れてくるようになります。
宇宙の叡智と繋がりやすくなるのです。
インナーチャイルドを癒して本当の自分を取り戻そう
以上、今回はインナーチャイルドの癒し方について、お話させていただきました。
いかがだったでしょうか?
今回の内容をまとめます。
- インナーチャイルドの癒しの具体的プロセス
①自分のインナーチャイルドの傷を認識する
↓
②インナーチャイルドの声に耳を傾け対話して、愛を注ぐ
↓
③癒しの変容が起こっていく - インナーチャイルドは、癇癪、過剰反応、結婚問題、中毒症、人間関係の破綻、苦痛な人間関係などと言った形をとって私たちの人生に負の影響を与える。
- インナーチャイルドの傷は、大きく分けて、性的虐待・身体的虐待・情緒的虐待・学校による精神的傷・友人による精神的傷によって生じる。
- インナーチャイルドを癒すには”無条件の愛”が何よりも重要
- インナーチャイルドを癒すメリット3つ
①変容が加速する
②変化の深さ(変容による問題解決の深さ)が深い
③創造性・エネルギーが生まれやすくなる
あなたの中にパンドラの箱のように硬く閉じ込められたインナーチャイルドの傷がある場合、直視することは非常に辛いことかもしれません。
その傷が親から受けたものであれば、なおさら、傷を受けたことを認めることは苦しいことかもしれません。
ですが、自分の素直な感情を決して誤魔化すことなく、「自分は確かに傷ついたのだ。確かに苦しみを感じたのだ。」と受け入れることは非常に大切なことです。
傷を素直に認めて受け入れたところから、癒しが始まっていきます。
時に汗をかくほどに動揺し、大粒の涙を流すほどに泣くことになるかもしれません。発狂するほどに怒りを発散する必要があるかもしれません。
これらは全て、感情を取り戻してインナーチャイルドを癒す大切なプロセスです。
愛ある忍耐を持って、インナーチャイルドの傷に寄り添った時、癒しのプロセスは始まっていきます。
インナーチャイルドが心を開き、あなたの愛を受け取り、苦しみを喜びに変えてくれる存在へと変わっていくのです。まさに奇跡がおこるのです。
そんな奇跡があなたの人生にも降り注ぎますように^^
愛を込めて。
リリ